土曜日, 10月 23, 2010

クリームプリンと男

正午、明治のクリームプリンを線路沿いの公園で食べる。
一ブロック先のベンチ付近に一人で男が居る。
公園飾りのSL横に移動し、屈みこんでは家族連れと距離をはかっている。
灰色のズボンにハイテク風のスニーカー。ツバ付きの黒いキャップ。
かつて教習所に居た黒づくめの男を思い出した。
クリームプリンは甘く、男の動きは苦かった。
誰かが喪に服したぶんだけ働いた。
帰りに暗くなった公園を横切ったが、男は居なかった。