金曜日, 6月 24, 2011

去来するよう

豊田市美術館へ。
フロントガラス越しでも掌が熱かった。
松井紫朗「亀がアキレスに言ったこと —新しい世界の測定方法」見る。
くだはつなげる為のものから、空間そのものへ。
巨大な立体物なのに、現実感は無く、突如 頭上に去来するよう。
洋食屋で新聞をめくり、震災と原発と。
大事もすべて現実感が無い。去来しているかおそらくここへも。

夜、「踊 読 谷 崎 ノ【鍵】」を見に。タナカアリフミ(演出家/サイレンスダンサー)、手塚恵(朗読家)によるパフォーマンス。会場は「あうん」という割烹料理のお店。よくライヴイベントを行っているようだ。照明を落として蝋燭の光を待つ。
複雑な試みをしていながら、生真面目に小説へ帰っていく。誰かが原作がある場での動きという経験が自分には無い。
2000年にタナカさん、山田珠美さん、小松氏らとマヨネズム内で行った「SOFA-Love Song」を思い出す。
あのとき僅かに全て原作はタナカさんからだったかもしれない。
ただ詩は自分の書き下ろしだった。
誰かの言葉を呼び寄せる前に、自分へ既に去来しているものを思う。
帰るか行くかは呼び方だけで。

http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/2011/temporary/matsui.html
http://www.mother.co.jp/silencescape/index.php