金曜日, 6月 01, 2012

悪いことが悪いと見えるには

「もっと貧しい国でもよかったのか?」
と問えば、何が豊かさで、何が幸せかみたいなところへ行き着く。
それを、誰もが追求しているかたちが社会なのだろう。
貧しい国でも、不条理なことが無ければ、素晴らしいと思う。
貧しいということ自体が不条理だとも言えるやもだが、悪いことが悪いと裁かれるいう意味で。

NHK の番組「未解決事件 File.02 オウム真理教」がすごい。
第一部と第二部で、オウムの凶行を扱う再現ドラマがとても把握しやすい。
チープに大胆で、自己正当化する気持ち悪さは、他の企業犯罪と同じなのだろう。劇中で、萩原聖人が演じる NHK 記者がそう指摘するシーンがあった。
そう批判しながらも、オウムの中にあったコミニュティや、不条理さのなかで何を希望にしていたかなども追っていく。これは意図しなくとも再現することで起こっているのではないだろうか。
正しさを求めて出家してきたという青春を含んでいたはずが、どこで不条理のなかに埋没していったか。
第三部まで見ると、それは教団発足当初からだったと証言もされる。自分の興味は、その事実よりも、個々の信者がどう納得していたかにある。

http://www.nhk.or.jp/mikaiketsu/