ブックマークイヌヤマ内企画「第一回 読んでない本大賞」でのトーク参加のお誘いを頂き、フランクな姿勢でトークに参戦。
このために本棚を眺めたのはとても興味深いことだった。
読んでいない本、読了していない本が殆どだったのである。詩集など持っているだけで満足している。読まなきゃとは思うが、読みかけばかりだ。開いてすらいない本というわけではないが、読んでいない本だと認識するとき、本と人は時間を共有するものだと思えた。読んでいない本は 愛憎に別れるものであり、どうでもいいものではない。
昨晩この話をしていたとき、三十過ぎまでは本を溜め込み、あるとき突然むさぼり読むようになったという話をKJ先生から聞く。それはリアルな感触だった。既視感に囚われているこの頃、そこから解放するのは必然的な読書だろう。
会場の旧堀部邸の庭で出店されていた古本一箱市にて 三島由紀夫の「第一の性」(コンパクトブックス/1964)と「タンノイのエジンバラ」(著, 長嶋有/2002)購入。徒然舎というお店で第一の性を、タンノイは若い夫婦のようなお二人から。曽我部恵一の放談が載っている雑誌「COOKIE SCENE」(2001)をおまけしてくれた。
「第一回 読んでない本大賞」には「読んでしまうとその本が終わってしまうから」と語られた飛び入りの方が満場一致で受賞された。「本は読んでいなくても始まっているんだ」とも言える。
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