木曜日, 3月 18, 2010

非実在青少年の悲しみと怒りはここにあふれる

東京都の青少年育成条例改正案で「非実在青少年」という造語がつくられた。
アニメや漫画などのなかで描かれる、非実在の彼や彼女たちの姿態も問題視するというこの見方はとても一方的で悲しく腹立たしい。
「表現」を重視しているようで、項目や概要だけで規制しようとする軽視がある。

規制をかいくぐろうと隠語的に性を描く表現のほうが、規制など無く単純にえげつなく描きまくるものより優れているとも限らない。
様々な表現があり、要素が複雑に入り組んでいることが、豊かな文化の面白さだ。
この規制はとても貧しい無菌室へ子どもたちを誘ってしまう恐れがある。
健全とされる一方的な独断と偏見を行使できてしまう悪法であろう。

詩だとて無関係ではない。
裏側に練り込んだ いやらしさ、唇と体の動き。
そう読めるものは統制される。
何も言えなくなる。
ここでこんなことを言うな 空気を読めと叱られるのではなく、そもそも言うなと口を閉ざされるとき、言葉はいびつな涎となって空気は汚れてしまう。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1003/09/news103_2.html