月曜日, 4月 12, 2010

それぞれにとって可能だと思える

起き抜けに雨の不忍池を歩いた。朝湯をやっているという「燕湯」に入ろうと上野まで来たが、月曜はやっていなかった。I氏の個展をやっているギャラリーが休廊していたのもそうだし、我ながら実にドジだ。
不忍池は「しのばずいけ」という音の響きがぴったりくる静かな佇まいであった。周囲の喧噪をよそにという気持ちになって、心洗われた。園内を出るとすぐ下世話なビル街が溢れている。
しかし昨日とは打って変わって凍える寒さで、雨が辛い。不忍池の桜は散っていた。
それから目黒の町を歩いたときも川沿いには提灯が畳まれて積んであり、桜は散っていた。G氏に電話で連絡をくれたBちゃんがやっているお店へ。北欧の雑貨と服でムーミンがたたずむ。

森美術館のエントランスで更にG氏の友人らと待ち合わせ、僕も先日に東京でお会いしたIさんに声をかけ、皆 時間差で駆けつけて来て、森タワーの展望スペースを歩くなかで会う。「六本木クロッシング -芸術は可能か?-」は活気があって面白かった。思慮深く攻めてくる作品が多いように思った。森村泰昌の作品を連日見る。雨宮庸介さんの行為を続ける部屋は個人的に好きだった。観客が傍に立つことも意識される行為になる。ダムタイプの「S/N」が出品されていて、「芸術は可能か?」という言葉を浮かび上がらせた。
風が吹きすさぶ六本木ヒルズを駆け抜け、初めての顔ぶれで食事をした。G氏が繋ぎ合わせてくれた場は、それぞれにとって可能だと思えるものだった。
偶然にもIさんの誕生日で、皆でハッピーバースデーを歌う。
僕だけまたダッシュをかけて深夜バスに転がり込んで寝た。

http://siige.exblog.jp/
http://www.mori.art.museum/contents/roppongix2010/