ウェィティングの二日間は空しく過ぎた。そもそも空港自体が復活していないので、予約も何もできない。待つ乗客が増えるだけ。観光などの方はキャンセルも多いだろうと航空会社は言うが、G氏のように帰りの便である状況では辛い。スカイプアウトで独の会社へ電話し直接交渉。ウェィティングを一週間かけてもらう。
二日目の夕方に犬山へ行った。犬山城の周りは四時には閉まってしまうようで、閑散としていて寂しかった。まだ明るいのに、見るしかできないのは仕方ない。一昨日のお別れ会のときに余った缶ビールを見晴らしのいいところで飲んだ。会の夜に、冷凍庫へ入れっぱなしだったこのビールはしっかり凍ってしまっていたので、出して解凍しておいたら、今度は近くに置いてあった料理本をずぶ濡れにさせてしまっていた。缶の変形は破裂寸前で助かった。味もそんなに変わっていないように思えた。
キワマリ荘で行われていた「wake up!」展を閉館間際に見る。長尾明さんの作品が妙に恍惚めいた暗い光に包まれていた。途中の古書店が壁の両面本棚という味わいで、G氏は写真を撮り続けた。
夜はYさん宅で夕食会。スカイプで独にいるS氏らと話す。向こうに留学した日本人女性はモテるという話を連呼し過ぎて、少々喧嘩。