金曜日, 6月 04, 2010

映画は私生活とは違って淀みなく進む

監督は次から次へと質問される孤独な存在だ。そのままでは渡せない一個人の感覚をフィルムに行き渡らせるために皆が寄ってくる。バンドとも異なり、演劇とも似て異なるもっと一人に近いこの集大成は「人生」を連想させるにふさわしい。
「アメリカの夜(英題, Day for night)」(監督, フランソワ・トリュフォー/ジャクリーン・ビセット、ジャン=ピエール・レオ、/1973)はユーモアにまみれた美学だ。補聴器を付けた監督はトリュフォー本人が演じている。そのアイコンが虚構をも飲み込んで現実とするのだろう。昼を夜にするための仕事。あくせくして人生を呼ぶこと。

http://www.youtube.com/watch?v=-ZgNUjfISdQ&feature=fvw