火曜日, 12月 30, 2008

森田芳光監督作品を二つ

今年のお正月にテレビでやっていた「間宮兄弟」(監督, 森田芳光/原作, 江國香織/佐々木蔵之介、塚地武雄、沢尻エリカ、常磐貴子/2006)を録画したままずっと見ていなかったので、それを数日に分けて見ていた。夜、缶ビール片手に布団に入りながら最後まで見た。これは缶ビールを飲みながら見たい映画だ。誠実さと、浮き足立つ気持ちが行き来するのがほろ苦い。僕にも弟がいるが、こんなに仲良く一緒に住んだりしていないし、できないだろう。村田兄弟はどのようなものかと思い出すと、親孝行しなきゃなぁ じゃないがちょっと詫びるような気持ちだ。
沢尻エリカは数年後に、大きく化けて登場しそうだなぁと下世話なことを思う。

こないだの日曜にはテレビで「椿三十郎」(監督, 森田芳光/織田裕二、豊川悦司、松山ケンイチ/2007)をやっていたのを見た。これもちょうど森田芳光監督作品である。バラエティに富んだ作品群だが、どれも丁寧で温かく安心させられる。賛否両論あろうが、原作を映画に昇華させる仕事に徹している印象だ。黒沢作品のリメイクである織田裕二版の椿三十郎は、映像感覚を現代的にフィットさせているのみにとどめ、脚本は触っていないということだった。できれば人を斬りたくない姿勢、ためらいが、ただのバイオレンスではないものを持っていて良い。オリジナル版を正月に見ようと思った。

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