木曜日, 4月 02, 2009

君と目に入れたのは

我慢していた思いが溢れるためには、君がたくましくなければならず、
たくましくなるまでに、優しくならざるをえなかった。
もう既に忘れてしまった、とある日に、僕たちは互いの暮らし方を目に入れていたらしい。
そこから罵り合うことや、許し合うことも起こらずに、黙っていて、ここまで来た。
いまは、それを嘆くことすら、もう良かった。
君がどうやって、たくましくなったか、その話に気持ちが入っていく。

別れて電車に乗る。
終電を逃すようなやんちゃさは無く、始発で歌うくらいの清さも無い。
四月でもまだ寒いねとマフラーを巻いて、残した仕事のことを考えている。