やけに寒く、無意味な気がするワークショップ。慣れない転校生みたいな気持ち。
帰ったらまた高橋名人。三夜目のカレー。ラストワルツを踊る。資源ゴミの収集場に段ボールを束ねて捨てに行こう。
YOMIKAESU SYOSHIN....
春の夜の予感(1999)
春の夜には予感が居たのです。
ゴミ袋を持って、階段を降りていく。
僕は覚えている。
裏の田んぼに 満月が止まり、
白昼になったこと。
土の下に埋まった成人雑誌。
悲鳴を押し殺す、僕の弟。
僕をみつめる、犬の溜め息。
それらは、つらいのではなく、かまってほしいだけなのです。
(実は僕が、僕に。)
ゴミ袋を出したあと、
部屋に戻るときの、あの僕の窓灯。
記憶は舞い、そして散る。
止まったのは、満月だけなのです。