チャンスをピンチに変える無様っぷり。
つ、ついてない展開。目的の一つ前の駅で降りるや、引き落とし手数料を余計に取られるや。ポイントカードを気にし過ぎて、欲しいものもろくに買えず。小銭がやがて大金に、冗談がマジになって、忘れられ、無かったことになって行く。
そんな光景を凝視している。
躁鬱病のように、世界にはあてがない。
「失う」と呼ぶにはたやすい。
それは呼ぶことのできる姿かたちをしていない。微かに、わずか微かに、欠けているの箇所を、見つけて、その欠け方を呆然と見ているのだった。
慌てて、誰かに電話やメールで通信を試みる。
何もせずに座っていられない。すぐに電車は着いてしまう。
今夜は
「たいせいをたてなおしている!」
と表示されていた。