中山氏とレイトショーそれもスペシャル恩恵割にて、「20世紀少年」(監督,堤幸彦/原作,浦沢直樹/唐沢寿明、常磐貴子、豊川悦司、香川照之、石塚英 彦、宇梶剛士、佐々木蔵之介、生瀬勝久、小日向文世/音楽,白井良明/2008)を見る。原作の漫画を未読なので、似ているという感慨も無ければ、こんな んじゃない!という文句もおこらない。ある意味では寂しいような、ストレスがたまらないから良いような。後日 漫画喫茶で読めば同じことであろうし、そもそも漫画と映画を比較してどうこう言う労力に興味は無いと思わせてくれるほど、エンターテイメントとして昇華し ている感を持つ。しかし原作の持っている「20世紀に俺たちはいたんだ」というぬぐい去る事のできない、いや、誇りと自負の念がこの作品の崇高さであると 感じる。それはすなわち放送室をジャックして T-Rex を爆音でかける実感であり、友達を信じる実感と繋がっていく。俺たちの手でこのマークを取り戻そう。ただのサンデーのノンブルとギョロ目に返してやろうと する気持ちは実感に対して忠実であろうとする奮い立ちだ。洗脳された奴らには負けない。実感をどこかに置いてはいけない。前世紀の少年は。今世紀の中年た ちに捧がれる。中山氏とジュースを集めてニヤニヤする。それからまた仕事場まで送って頂く。彼の車を見送る。コンビニからアルカイダまで、無力な俺たちは 前世紀の少年で、今世紀は中年、いや少年と呼ばれる?
http://www.20thboys.com