金曜日, 11月 07, 2008

君からの手紙

君と僕の窓に、風が吹くころ
いつもより何も話さないことができる
君と僕の机に、茶碗が並ぶころ
いつもよりよく眠ることができる
君へ書くべき手紙をいつも忘れ
僕に書かれた手紙だけが溜まっていく
やがて日は熟し
何にも変え難く
何にも許せない
喜びと悲しみが
訪れていた
いまは、僕の声も、言葉も止まった
いずれ再来するほんとうの成すべきことに
立ち向かうときを知ったのだ
身体中に鳴り響く音楽をまとい、夜から帰って行くだろう
窓を閉めて
机を折り畳む
茶碗を洗う
手紙は机の中だ
引き出しは無い