世界は がらくたの中に横たわり
かつてはとても愛していたのに
今 僕等にとって死神はもはや
それほど恐ろしくはないさ
さようなら世界夫人よ さあまた
若くつやつやと身を飾れ
僕等は 君の泣き声と 君の笑い声には
もう飽きた
世界は 僕らに愛と涙を
絶えまなく与え続けてくれた
でも 僕等は君の魔法には
もう夢など持っちゃいない
さようなら世界夫人よ さあまた
若くつやつやと身を飾れ
僕等は 君の泣き声と 君の笑い声には
もう飽きた
「さようなら世界夫人よ」(作詞, ヘルマン・ヘッセ <1941>、PANTA/曲, PANTA/1972)
凍えながら早朝に歩いたとき、しっくりきた。
ぶっ倒れる夜にも、歌っていれたなら最高だ。
艶かしく、挑みかかろうとするこの言葉!これぞ豊かなポエジ−だ。そう書くと、ポエジーとは逃げていこうとするものだが、この豊かさはそれくらいでは消え ない。的確に述べることができない僕の至らなさが浮き彫りになるだけだ。銃を取れ!と叫んだあとに この美しさを持ってくる頭脳警察は、世界への欲求を肌身を持って切実に感じている。だから、こんなに愛おしさを前に出して歌えるのだろう。知識や批評のみ で反体制を捉える者に、この歌は歌えない。
http://jp.youtube.com/watch?v=VnnS8lmgiYE&feature=related