金曜日, 5月 18, 2007

フーちゃんと俺

キャットフードをお湯でふやかして、袋から錠剤を出しておいて、背中をさすり、腕をさすり、逆仕送りなんぞの果てに、昼夜を問わず求めていたのだ。
立てこもりの暴挙に呆れながら、名古屋駅より南下する。俺は武装などしないが、言葉で失わせてしまうことを悲しむ。
十年前より家族に訪れた猫のふうきちは、風前の灯火となり。肩で息をしながら、俺にかまうなと言っていた。犬はほがらかだ。俺はふやかした刺身のことも思い出すが、十年間は恐ろしい風であった。