そして朝は上階から降りる。屋上の看板を見上げるまでの間、道は乾いていて誰もいない。韓国料理の店だけがソウルの店そっくりに明るかった。看板にはノーケアとあり、空は誰にも触れられていないと綴られていた。頭の半分もそれに浸すこともできないまま抱きしめることはできない。そう反芻する。顔写真はこちらを見ていて、余計なことを言っていないのが理想だと思った。必要なことは減らしていけば残ると思えた。雪が降りそうなくらいの寒さなので、自転車に乗ることがためらわれ、煙草に火も点かない。自戒を覚える前に、明日へフリックされる。