日曜日, 10月 04, 2009

歳を聞いてくれる誰かと

駅前から歩くとき、男は文句を絶やさない。
たかが小さな帰り道だけひとつ、どこを寝床にするかをひとつ。

大きくなっていろんな人に会った。怒ったり、なだめたりを続けていろんな言葉を拾ってきた。
集めたものを、みんな鍋に入れられたのだろうか。煙草は外で吸って。

「帰れない二人」(詞,曲, 井上陽水、忌野清志郎/1973)はとても切ない。明るくなってしまうと、もっと。
切なくなる前にタクシーで帰る男は一人に浮かれている。
文句を置いていかれた道を引き払うのは、聞いてくれる誰かとしようと思っている。

http://www.youtube.com/watch?v=UsLLSQIIAkc&feature=related