「博士とマッキ〜の妖怪お悩み道場」には急遽、山ちゃん(学生)も飛び入りで、妖怪の悩み相談に答えていた。答えがどれだけ明らかになろうと、博士にだけ悩みを聞いてもらいたいと妖怪は湿っぽい。そんなにネクラな妖怪ばかりでもないだろうけど、たまたま今日の放送局には疲れた妖怪が電話をしてきていた。
あっけらかんとした声。恋の話に花はもれなく咲くのか。男同士の漫画談義には鼻を刺す花粉をまき散らす花が、豪快に咲いた。リクエストも絶えない。あらゆるアートの在り方についての話しもケリがついてしまえば、アートなどもう無かった。受け入れながら疑い、疑念と共に見守った私たちの名前。あっけらかんとしていこう。絵本を読み、泣きそうになる前にギターは弾かれ、もう六時には寒いなと思っていたら、ガッツある画学生がキャンバスに張り手をしていて、静かな歌と重なっていく。
理論上、電波は消えないらしいが、消えていったと見えてしまう。消えたそれは絵になって帰ってくるんだと彼女は言った。白く曇った空の下に、ようやく座ることのできるだけの大きさの家が描かれていた。
ラジオは家の中で聴かれていて、家からも発信されている。
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