以前に「ダンボ」(監督, ベン・シャープスティーン/1941)が好きな映画だという話を聞いていたことがあって、それを覚えていた。しっかりと見たことはなかったのでその話に興 味を持ち、レンタルをした。アニメーションの動きの楽しさが充満している。お話に何か目的があるというわけではなく、本質的に味わうべきものは動きと音を 持った映像そのものであるという姿勢を感じる。
面白いと聞いていたところとは異なり、衝撃だったのは酒に酔ったダンボらが見る幻覚のシーンだ。「ピンクの象の行進」は、お話とは異なるところでうごめいているが、このシーンのアニメートにはただならぬ気合いが入っているのを感じる。
また、映画の終盤には戦時中のアメリカらしい価値観が連発される。明るいが、一方的な栄光とも思える。第二次大戦がはじまった頃に上映されていたというものに納得した。
パロディや二次的な物が多いなかで既に見たような気になっていた名作には、当初のものしか持っていない性格があると改めて分かった。この収穫に出会えたときは嬉しい。
http://www.youtube.com/watch?v=RJv2Mugm2RI&videos=EFIaUSiy-Og