火曜日, 8月 02, 2011

おそいひとのラストシーン

潰れることが決まった USV で最後に借りた DVD「おそいひと」(監督, 柴田剛/住田雅清、とりいまり、堀田直蔵/2007)を鑑賞した。
ラストの野外シーンに一番惹きつけられた。説明要素をすっ飛ばして来た違和感がラストに解放される感じ。筋書きの納得がいくのではなく、こんなシーンに行くまでなら納得する。
障害者の犯罪というタブーを扱っているのが目玉だけど、重要なのはドキュメントタッチの撮り方とクラブサウンド、モノクロ画面の入り組んだ構造にあると思う。この作りをしていなければ生々し過ぎて、見ていて辛くなってくるだろう。かといって嘘事のお話テイストにもしない。絶妙のところを走っていると言える。国内で問題視された後、海外公開して評価されてから日本に逆輸入して大きく公開へ至るというのも巧妙だ。タブーに取りかかる時点で頭をひねっているのだ。ちっともおそくない。

http://osoihito.jp/