金曜日, 6月 05, 2009

ラフは要レベル

楊 珪宋さんの個展の準備仕事を手伝うという名目で、先月に行っていた自分の個展の作品を楊さんの車で運んでもらう。無事に一段落した帰り道に、ビールを飲もうと考えていた。最近進出しはじめた中華料理のお店か、定番の福岡食堂か。市内のギャラリーで友達が個展をしていてそのオープニングパーティがあるというのでそこへ向かい、懇談したのちに改めてお店へ飲みに行くことにした。奥村梨沙さんの「CRYSTAL POWER」という題の個展。セーラームーンなどのアニメのキャラクターを用いてモビールや回転盤などを並べていた。ラフに描いてあるが、セーラームーン達の肌の線は一本だけで むっちり感があって達者だ。大物の造形はやや意固地な印象かなと話す。セーラームーンの連載誕生秘話についても話す。もともと冗談みたいにラフな姿勢で描いたものが人々の心を握って離さない。それはそれまでの努力で作家の体に染み込んでいる構成要素が、肩の力を抜くことでうまく連鎖したということなのではないかと思う。いきなりラフではただ粗いだけになりそうな気がする。

「1Q84」(著, 村上春樹/2009)のタイトルを「IQ84」と勘違いしていて、
「いま売れている村上春樹の小説は知能指数と関連があるようだよ」
「IQ84 と言えば、人が言葉を扱えるかどうかの境界線だよ。『アルジャーノンに花束を』だね。」
などと酒を飲みながら交わしていたが、ちょっくら赤面ものだ。
見間違えたくらいなので実は「IQ」とも絡んでいるのかもしれないけど。
どうもラフすぎるかな。

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