月曜日, 8月 30, 2010

人が風を起こす

東京へのとんぼ返りは 行きを青春 18切符、帰りは深夜高速バスという方法だった。無茶したおかげで一日ダウンに近い休み方をしてしまう。気持ちのうえでは満たされているのだけれど、ガクッと腰からきた。夕刻に着いた東京は名古屋よりも暑く、御茶の水駅だというのに繁華街のような嘔吐物臭が立ちこめていた。風が街に通っていない。ただそれを通り抜けて辿り着いた美学校の中には風を引き込む動きがあったのだ。人が風を起こす。それで生き延びている街らしかった。

行きには 東静岡市近くで電車の乗客が騒ぎ出し目を覚まし、ガンダムがいるのを思い出す。途中下車してオープンと同時に駆け足で見る。炎天下にそびえ立つガンダムはそんなに大きくなくて、そうか RX78 はこれくらいなんだよなと浮き足立つ。首だけ動くというちっぽけな演出に大の大人が汗を流して見上げている図は可笑しい。限定グッズ売り場に並ぶ大人たちは賢く。足を触りたいと並ぶ子連れをよそにブラウザを見てる。自分は足を理由にガンダリウム合金とはまだ遠いものに触れた。足の裏を覗き込むと「右足」とチョークで書いてあってそれがまたリアルだ。アナハイム社より委託を受けたバンダイ社の日本人工員の仕事。ドコモ社のビルが白のエクスペリアをあたかもガンダム風にランナー見立てて意気しゃあしゃあと立つこの新興地はジャブロー風だった。

http://www.gundam-shizuoka.jp/