木曜日, 8月 30, 2007

青春で大阪

まだ空が白んでいるうちに、僕はホテルを出て、駐車場で紙コップの珈琲を買っていた。始発に乗って一度自室へ戻り、身支度をしてまた駅へ戻った。青春 18きっぷで、JRに乗り換える。これでどこまでも行けるが、今日は大阪に向かった。一眠りすれば昼には到着する。
なんばグランド花月の前を歩く。ごちゃごちゃの繁華街で、たこ焼きとお好み焼きにありつく。店員が、さも軽快に鉄板の上でお好み焼きを焼いてくれているの を見ていた。カウンターで、具材がたっぷりのやつを頼んだ。店内の BGM に やしきたかじんの歌声が流れていて、やっぱ大阪と言えばたかじんやなぁ〜とうっとりしていたら、店員は有線のチャンネルを J-POP に変えてしまった。お好み焼きはふっくらしていて美味しかった。

国立国際美術館にて藤本由紀夫「+/ー」を鑑賞。さっきまでの雑踏のなかでは意識されなかった音へのスイッチングを自覚するが、この作品は、それだけで終 息しない。ビートルズのロッカーは、僕らが再生する音楽の有り様を示しているようにもとれた。そのロッカーが待ち構えている部屋そのものが、僕らの音楽史 に触れている空間であった。
恋は続く。
美術館のインフォメーションで場所を伺い、数分歩いてギャラリーのあるビルの二階へ。小原さんら大学院の二年生の三名が同時に個展をやっている。ポート フォリオも全部見て、とにかく達者であると思った。出入り口の天井に貼られた「美術取り扱い商」の認定証を壁の白ペンキが少しかすってしまっているのが、 ここが以前は白い空間では無かったことを思わせ、ここに至る過程を見る気がした。
皆でうどんを食し、挨拶をして解散した。また 18きっぷで同じ路線を逆に帰る。
名古屋駅に着いたとき、改札口で「31日分で入らせてください」と18きっぷを出して凄んでいる鉄道ファンらがいた。駅員が「まだ31日じゃないんで」と断っていた。時計を見ると、23:43。そりゃだめだろうと思った。

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