金曜日, 8月 31, 2007

狂った果実は本当に狂っていた

昨夜遅くに、second life でタイランドと交信。快調に楽しいと聞く。遠く離れていても、共通の空間を持って、いま共有できるものとできないものをテーブルの上に置いたようだった。実際にはタイピングによって、弾き出されていた。

雑用を終えてから、日中に「狂った果実」(監督,中平康/石原裕次郎、津川雅彦/1956)を レンタルDVDで見た。格好良くて、ノッタ。大胆なカット割りで一気に進む。古さは微塵も感じない。こんなふうにつるめたら、イイネ。なんて羨ましがるこ とができるから、石原裕次郎の人気が出たんだろうな。脂の乗った頃より、若くて青さのある石原裕次郎に惹かれる。ここらへんの日本映画も深いや。みんな早 口で何を言っているのか分からないのも魅力に感じてしまう。
平沢フランクこと、岡田真澄もまたイカしてる。津川雅彦も若くて幼いけれど、目つきが鋭さを秘めている。そんな表情と設定が充分に合致しているのも傑作の要因だろう。マドンナの北原三枝は、この四年後に石原裕次郎の妻になるのか!
石原慎太郎と長門洋之を叩きのめすという場面も ただの特別出演では無く、この物語が持っている「兄弟」という要素が含まれているのだなと、ニヤリ。
また、資料クレジットを見て驚いた。
撮影クランクインが 昭和31年6月4日で、クランクアップが 同年7月3日!初試写が 同年7月6日!公開が 同年7月12日!! 信じられないくらい速い!一瞬、誤植じゃないかと疑った。で、公開初日の集客は六千人代を全国で出している。当時の映画動員数をいまと簡単には比べられな いだろうけど、興行的にも成功していただろう。
当時はこれが当たり前だったのかもしれないが、凄い。こういった熱もフィルムに焼き付いているに違いない。ヌーヴェルバーグの先駆けは、本当に狂っていた。

DVD を返却しに行って、続いて「太陽の季節」(1956)を取るが、今日はセール日ではなかったのでレジでキャンセル。なにかとチマチマしているようだが、これもまた狂うための!

http://www.youtube.com/watch?v=SJZFNM5IsIs