土曜日, 11月 18, 2006

esquisse1「詩と批評。そうやって僕の日は戻ってくる。」

朝日新聞朝刊の一面に「いじめられている子へ」という連載コーナーがあった。各著名人、有名人が、タイトル通りにメッセージを綴るというもの。今日は林家 こぶ平の回で、「話す」ということは大切で気持ちの良いものですよと優しく語りかけていた。内容に賛成はするが、いま渦巻いている状況は「いじめている子 へ」という連載も必要ではないかと思う。大人社会が放置しているもの、その全てが端的に子ども社会に流出している。勝ち組、負け組という言葉を用いて存在 を固定化させる空気を、そのまま子どもらは吸っている。どんどん子どもは知恵を付けていく。固定化させる知恵もちゃっかり身につけてしまう。用意周到に、 怒られないようにうまくかいくぐっていき、知らずに姑息の域だ。その歪さを自覚させる大人の行為に抱きしめられなかった子は、そのまま落ちてしまうのだろ うと思う。

バイトの合間に、NHK で先日深夜にやっていた宇宙ステーションとの生中継を、また再放送でやっていた。時間が遅かったことと、津波警報のテロップが入ってしまっていたことが理 由かもしれないが、生放送じゃないじゃんとツッコミつつそれを見ていたら、漫画家の江川達也の発言が完全にカットされていた。
「ハイビジョン放送だから、宇宙からの映像もすごく奇麗なんですよね。でも普通のテレビで見ている人は意味ないね。あ、そんなこと言ってちゃいけなかったか。」

詩と批評。そうやって僕の日は戻ってくる。
一日ずつ階段のようだ。上がっているか、下がっているか、地下室でも屋上でもいいよ。気持ちいい空気で、君と話ができたら。