プールサイドにて風を受ける詩を見つめていた。
雑民党のアイウォンチュ〜を前にした後で、岸本清子さんが名古屋のどこで発表していたなどを後藤泰洋さんに聞く。後藤さんは飛んでいた詩を持ってきてくれた。僕が床に置いていった詩は、どれも椅子の上に動かしてくれてあった。誰かは知らない。
それから、また別の椅子の上に、誰かが置いていった鉛筆を拾って詩を書いた。三菱ユニの臙脂色塗装の4B。僕がいままで用いていたのは三菱の緑色塗装のHBだ。四年前、ブレーメン滞在制作時に「鉛筆はミサイルとロケットを持っている」という作品を制作しているときに送ってもらったもの。今回、金沢の部屋にはそのときの1ダースの金色塗装の箱を持ってきている。机上スタジオが広がった。
閉館時間まで浮いたり止まったりを繰り返していた詩は、家族連れの方が掴まえてくれた。