土曜日, 12月 22, 2007

土砂降りはひとつ、水たまりはそれぞれ

ギャラリーが閉館してから 開店したてのカフェで、男はつらいよアメリカ版のプロットを聞く。
頬づえをついて頷きながらも、付箋に鉛筆で「女」と走り書きされていたのは見逃さなかった。
急に「人間」と飛躍できるほど、僕らはまだ若くない。
落ち着いた夢について、駅のホームで聞く。ここは別方向に延びる路線を同じホームで担うという、迷いやすいホームだ。
手を振って見送る。
帰ってすぐに靴下を投げ、ジーパンを干す。ひどい土砂降りのなか、僕らは小道に入って、水たまりをよけていた。