土曜日, 12月 29, 2007

流行遅れの恋の歌、いまも君は口ずさむ、戦争は終わる、もし君が本当にそれを望むなら

「転々」(監督,三木聡/オダギリ・ジョー、三浦友和/2006)を鑑賞。
まさしく風景の変わる散歩向きの東京百景だこれは。主題歌がムーンライダーズの「髭と口紅とバルコニー」だったことを忘れてて、オープニングでグッとくる。いろんな人は遠いようで近く、似通っていながらもよく分からないまま仲を持っている。あそこでそうなっていればちがったかもねと、甘い匂いは甘いままで過ごされる。そんな絶妙の関係の頃合いが広がりを呼ぶ。小汚いアパートの部屋に、思い出となる遊園地、マンションでは眠る。この町ではみんな焦がれている。切ないものを。

「PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン」(監督,デヴィット・リーフ/オノ・ヨーコ、ジョン・シンクレア、アンジェラ・ディヴィス/2006)も続けて同じ劇場で見る。原題は「The US vs John Lenon.」なので、「PEACE BED」という日本版追加タイトルでイメージするものとは少し異なり、政治的、活動的な側面に照射した現実との戦いを追うドキュメンタリー。やや CG エフェクトがうるさいけれど、赤裸裸に語られるベトナム戦争時のアメリカ・カウンタームーブメントは面白い。チョムスキーも出てた。「Activist・活動家」と「Radical Activist・急進的活動家」の違いが気になる。そこらへんのバックボーンでほくそ笑むことができないのが悔しい。自分の見識不足なだけであるが。また、政府側からの思考なども重ねて全体的に見たくなった。ジョンとヨーコの戦いは活動家的なアーティストであることには変わらず敬意と感動を持つが、映画はいろんな要素を尻切れトンボで編集されている印象。優れたビートルズオムニバスのアルバムもあれば、そうでないものもあるということだろう。だが、この映画をいまのタイミングでぶつけてきているのに何かあるのだろうというレビューを呼んで口をへの字にした。オノ・ヨーコもたくさん出てきている。元旦の朝刊に「WAR IS OVER. If you want it.」と載るかもしれない。

http://tokyosanpo.jp/indexp.html

http://www.peacebed-johnlennon.com/

http://www.theusversusjohnlennon.com/