水曜日, 4月 05, 2006

執拗描写

ワイドショーにて。幼児突き落としの犯人が、仕事で書いていたネット上の日記で、現実の自分とはかけ離れた理想の自分や家族像ばかり書いていたと、心理学者を持ち出して非難していた。
作業の傍らに、それを見てギョッとする。
自分もそんなもんだし、だいたい、ネット上の日記なんてそんなもんじゃないかと思ったからだ。
誰が、好き好んで、自分の見たくもない恥部を公にさらすだろうか。
ありのままの葛藤のように書いていたとしても、言葉は諦めるためのものではなく、理想を求める動きを持っている。言葉を綴るということは、そういうこと で、たとえネット上でなくても、理想を持っていない日記は無いと思う。もっとも、犯人が実娘が負った交通事故の模様を執拗に描写している点などは、潜在的 な理想が含まれていると考えてしかりだが。
誰しもが、多く該当してしまうことだから、これにアレルギーを持つと何も書けなくなってしまう。

「ぼ、僕は駄目人間だーっ!」と叫んだところで、既にそれは救いを求めるパフォーマンス。
ネット時代以前に起こった「だめ連」を思い出す。

絵画教室に、ぼろぼろの野球グローブ持ち込んで、本日は鉛筆デッサン。後にパステル等で着色。なかなか、鉛筆のみで質感や色味などを描くところの意識まで持っていけず、はがゆい。同じく古びた野球ボール前にして、球体のデッサンも少し行う。ちょっと欲張りすぎたか。
言葉遊びのように、お下品な単語の連発はやし歌がこだまする。何とも小学生らしくて、嬉しくなっちゃう。

寄り道ひとつせず、帰宅し、大急ぎで作品資料まとめる。プリントアウト。猫の鬱のトイレ掃除。最後の最後で、バックパックよりシャツを一着取り出す。軽量化に勤める。立ち上がると、鬱が爪を突き出して足に飛びかかってくるので、めちゃくちゃ痛い。
夜、九時半頃、玄関を出て、出発。
執拗な描写を持って、あらゆるものが渦巻く東京へ。狭苦しい安バスの座席にて、言葉のことなどを執拗に考えようとする。少ししたら、腰が痛くなってしまった。