火曜日, 4月 11, 2006

大人が喜ぶ絵を描いて下さいと子供に言っている画家に怒りを覚えた

今月は、とある児童館にて絵画教室の出張仕事がある。本日はその初仕事なので、緊張しつつ早く向かう。いつもの岩倉教室は、人数が少ないし、僕自身が教室内容を決めていくから、随分やりやすい恵まれた環境であることを思い知った。
小学一年生の子が、友達と向き合って互いの顔を描くときに、あらかじめ絵の先生という大人が、その子の描こうとする友達の顔の輪郭線を先に引いてあげておいたら、一体何が起こるのだろうか。
ゾッとして、怒りを覚える。
僕は絶対にそれはしないので、自分の方法論を指し示さなければいけない。
これはプロでいれるかどうかの戦いだ。
その方法ばかりを、児童館仕事の後に続くアルバイト中も考えていた。
ただ、児童館で頑張って働いていた若い女の子の先生には、理解されているのではないかと希望を託しながら。模索が途絶えることはなかった。
とても展開の良いことに、明日は岩倉で教室の日だ。すぐに実践し、方法論を養うことができる案配だ。
これは恵まれた勉強の機会だと思った。
4Bの鉛筆を握り、紙を前にした子供は、創造の世界に解放されて、自己の厳しい感覚と向き合う。それをしむけ続けてやれば、自ずと良い絵が描かれるはずだ。