水曜日, 6月 14, 2006

世界に響く声

路上撮影会となった、我らが岩倉の絵画教室。本日はぞろぞろと、お寺の境内まで歩いてパシャリ。この御時世に、子供が一人でカメラを持ってうろつくことも 難しい。最近、絵画教室を呼ぶときに「子供」という言葉を入れるか入れないかを操作するようになってきた。来月の終盤に、彼らと展覧会を行う予定にしたの だが、そのときはその言葉を強調しないようにしようと思ったことがきっかけだ。絵にまとわりつくものは拭い去って展示するためだ。相当に気合いの入った DMを作ろうと思う。

教室の終了後、駅からそのまま市内に滑り込んで一気に新栄まで向かう。カフェパルル
へ。以前、映画「アワーミュージック」(監督,ジャン・リュック・ゴダール/原題「Notre Musique」/仏/2004)を見たときに、周辺で意欲的な文章の発表や、トークショー、詩の朗読などをしている方を発見して、それから面白いなとブ ログなども見ている「イルコモンズ」氏が今晩ここでオープンスクールをするのでやってきたのだ。
「イルコモンズ・トラベリング・アカデミー」と題した この講義は、民俗学、文化人類学を基礎とした氏からの無報酬による、旅先に立ち寄って行われる「ギフト・アカデミー」。貨幣のみで交換される状況へのささ やかな抵抗手段であって、講義内容はグローバリゼーションとナショナリズムについてを、多くの映像を紹介し、教えるもの。この教えるは「teach」ので はなく「inform」の教えるだと言われた。

予定より延長して講義は行われたが、もっと見ていたいという気持ちで後ろ髪引かれつつ、終電に駆け込んだ。名古屋の夜はホントに早い。

欧米中心の大企業による不当搾取や大量リストラ、原油の為の戦争など、グローバリゼーションの横行と、それに抵抗するアクションやビデオメッセージの配 信。それから最後に詩の朗読が行われた「アザーミュージック」(イルコモンズ/2006)と「1946年のあたらしい前衛憲法」(旧文部省制作/イルコモ ンズ復刻版)。
世界が締め上げられているいまにこそ、素手の感覚や、肉声、自由な言葉である詩が意識されるという指摘に、僕は強く頷いた。

http://illcomm.exblog.jp
http://illcommonz.exblog.jp/
http://www.godard.jp/ourmusic/ourmusicbakuretsutalkshow3.htm
http://www.tententen.net/korosuna/index_s.html