火曜日, 6月 20, 2006

木のイメージを見る

朝帰りのコンビニで、チョコレートを買って自転車 走らせたら、車道の脇にぐちゃぐちゃになった猫の死体があった。
目を伏せたけれども、視界にボカシなんてかかってくれないから、ああこんなふうになっているんだなという感じで、通った。
全ての部位が、明るく照らし出されていた。

僕と福岡氏は辛い表情をしていただろう。
僕らは朝マックには行かずに、焼酎に身を任せたままだった。
昨晩、我々が馬鹿騒ぎしていたときにでも敷かれていたわけか。
決まって深夜は車がかっ飛ばされる。横から飛び出してきた猫を、避けられなかった。
一眠りして目覚めると、携帯電話に不在着信とメールがあって、河井さんらから昼食にモスバーガーでもという内容だった。
僕はその時間、完全に夢の中で、樹歴二十年ほどの木の幹が持っている温度を手探りで知りはじめた最中だった。木は葉をつけ、夜のうちに水を吸い、朝になったらエネルギーとなる熱を生み、昼にはそれを用いて光合成、夕方は何もせずに黙っている。
午後二時、裸で目覚め、ひとり鼻水をたらす。
こんな部屋の中でこそ、詩が生まれると訴える。
誰もいない画面の向こうに。

原付の調子は最高だ。
三段階切り替えのマニュアルギアーもお手のもの。
この町は走り尽くしたぜ。よその町には行かないぜ。
先週の絵画教室で撮影した 35mm フィルムの現像を取りにいった。その店で、bnap06 出品作家の谷澤氏が働いている。彼は写真を使用した作品を作っているという偶然。
挨拶に終始した今晩のアルバイト。
良いピンボケと悪いピンボケはどこで判断されるのかと、事務室で考えていた。
カメラの画面の向こうには、誰かがいるのであった。

抹茶のアイスクリームをお土産に持って帰ったら、小さなチーズケーキが冷蔵庫に入ってた。
猫の鬱が葉っぱをまた噛んでいる。
同じようにまた深夜がやってきた。
自衛隊はイラクから完全撤退するらしい。最後に植樹をしていそうだと思った。