木曜日, 6月 22, 2006

奴隷ならばそれを通帳に潜ませちゃる

雨はめんどう。
容赦なく降られて、傘を買うのは悔しいので、市バスを選ぶことにする。
二百円で身を任せることができた。
ただ時間だけを要し、どちらかといえば社会の中で弱者となってしまうであろう方が多く乗り込んでくる。
バスが名古屋駅に到着すると、面々は散りじりとなって、どこかの公共交通機関に綱渡りしていった。僕も例外に漏れず、やはり町は遠い。
辿り着くまでの間に下から補助を出してもらう。タカシマヤの地下でジェラートにありつく。このビルは、文房具も衣服も相変わらず高価で高級志向だ。夕方の賑わいをジェラート屋の店内から眺めて、こうも勝ち組衆はいるのかと思う。
いや、このジェラート代の三百円強を払う為に、何か携帯電話代みたいな費用を節約したとしたら。誰もが気風だけはまとって、したり顔でここに通うことがで きるかもしれない。ギャルソンに僕がリュックを背負って覗いても、追い返しはしない店員の対応を見るとき、僕の財布の中で眠るクレジットカードを思うの だ。
ならば何故、市バスの中は弱者ばかりに見えたのか。

地下街は常に、ゴミを一時的に収容する部屋を持っている。その部屋の通用口が、階段の踊り場から見えた。ステンレスの棚に積まれた半透明黄色の大袋の山!
レタリングを施されたスローライフとロハスが席巻し、早急にものを買わせていた。
緩急の無い人生を嘆きたい。強要される速度!
町の、よってたかっての暴力が、町自身をリンチしている。追いつめられたこの場所から、救い出してくれる蜘蛛の糸は、福沢諭吉が操縦するヘリコプターだけか?
手錠がかけられていても、足だけでも戦おうとする自分の姿を思い浮かべたい。
上からは、土俵のようなヘリポートに書かれた字が読めるだろう。
その字が組み合わされて、数が意味される。

儲けすぎた人間は、それを返す仕事をするか、それに押し潰される仕事をしている。
「ap bank」という銀行のことを知って、思った。
町は自浄作用も演じることができて、それを自覚させる。
お金は「きっかけ」を生む力。福沢諭吉は、人が生きる為に学問を説いた。
図書館は町の良心。
大学には良い図書館が要る。そこでカポエラの歴史と、サッカーのルールを読むんだ。

http://www.apbank.jp