土曜日, 5月 06, 2006

小松氏のカレーライス、煙草吸わない僕ら

バイト稼業ながらも、曜日の感覚が無くなってきていて、朝起きると戸惑う。

お昼はお暇なバイト。夜は小松氏宅に遊びにいった。
連休中の地下鉄はゆっくりしている。穏やかに座席につくことができ、ゲームボーイをしながら市内へ向かった。
自転車で小松氏が迎えに来てくれ、彼がお昼から仕込んだというカレーライスを頂く。御飯は黄色をしたターメリックを混ぜたもので、凝りに凝られていた。美味しかった。サラダは、アボガドとチーズなどが練り込まれ、カレーと同じ香辛料が混ぜられているらしかった。
彼の近況。僕の近況。
先日、東京でのこと。松田さんに会ったことや、yukotopia に行ったこと。六年前に作っていた、ブルーマヨネーズ各種資料。チラシのみならず、ワープロで作った企画書などを出してきた。これら書類に詰められた言葉の端々に、生々しい我々の姿を見ることができる。
ひととおり、笑って、僕は何度かシャッターを押し、これからもいろいろ働かなきゃねという話になった。あれから、これから、だなと。句読点や半角空け、全角空けの使い分けによる、テンポについての自意識は、六年前、いやそれ以上前から相手にしている意識だった。
「ネット電話の「skype」を入れて、また話そうぜ」
って、言って別れ、また電車で帰宅した。

眠る前に、細野晴臣がネイティブアメリカンを尋ねていく番組「黙って、座って、じっと聴け」(NHK-BS2/1997)をビデオで見た。
細野本人が、ネイティブアメリカンの価値観に強く惹かれ、その文化が凝縮されているという「成人の儀式・ビジョンクエスト」を受けようと渡米する。案内人として出てきたネイティブは、映画監督で、細野を彼らの聖地に連れていく。
ビジョンクエストは、行くあてもなく彷徨い、飲み食いもほとんどない経験だという。それを受ける為には、前準備が一年から五年かかるらしい。その為、この見学案内を、ビジョンクエストと呼ぶなと細野は言われる。
注目すべき箇所は、多いのだが、素晴らしかったのはネイティブ・アメリカンの言葉。それは世界観そのもの。白人中心の西洋文化が放棄してきた視点が存在するとのナレーションに頷く。ネイティブアメリカンの煙草を崖の上で吸うときに、彼は言った。
いま抱えていることや、こうなりたいと思っていることを全て煙に吐き出せ。心の中でそう思え。世界中には幾億という人が生きているが、いまここで煙草を吸っている僕と君だけが、少しだけ分り合うのだと。