金曜日, 7月 28, 2006

郊外の商店街夏祭り

ここぞとばかりに気合いが入った中学生のお洒落な出で立ちが、大勢詰めかけ大挙している。西春駅前商店街、北名古屋という郊外のお祭り縁日。祭る対象など 無い。お寺に続く道とか、山車が出るとか、そんなものは一切無い。みんなで、がやがやわいわいしているだけ。ナンパだ喧嘩だと欲望に余念無く、子供っぽい ことを必死で避けようとする子供っぽさの連中が騒いでいる。ぼったくりテキ屋が並ぶ道の終点はコンビニだった。一気に日常に戻ってしまい、覚めた目で要領 よく水分を補給する中学生たち。ところどころに高校生、専門学校生くらいのヤンキー。美大生は通りでボランティアに勤しんでいる。とんでもない人ゴミだっ た。ゴミを次から次へと捨てていた。何も見るもの、祭るものが無いから、彼らはあても無く彷徨っているだけだった。
浴衣姿のあの子にアタックし続けている男の子。
浴衣姿で缶ビール片手に駐車場の地ベタに座り込んだ女の子。
ショートホープの箱が散乱している。
レコード会社から派遣された演歌歌手のしつこい声がハウリングしている。飲んだくれと勝ち組夫婦に負け組息子たち。何度も何度も60円のパンを買いにくる。
楽しい雰囲気が楽しいのだろう。
だが、楽しいものはみんな知らない。それを求めている雰囲気そのものだけ。
ティーンズたちの夏はその葛藤が主を占めよう。
子供とは呼ばれたくない。

子供扱いされる大人、大人扱いされる子供、大人みたいな子供たち。一万円札が行き交う。
そして頭を下げ、うっすらと感動する。ありがたし。
助成団体をしらみ潰しにしたあとは、僕が助成団体にならねばいかぬ。
僕もかつてこんな中学生だった!
祭りを失ったままで、自己内祭りをしていた。